2013 年 05 月

2013/05/31 Fri.

phoem_36

曲がったことが嫌い。

頑なさが針となって。

ときに人のこころにチクリ。

ほんとうは冷や汗もかく。

でも真っ直ぐしか術はない。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/30 Thu.

phoem_35

気取ってる。

睥睨する目線。

気品には手がとどかない。

それどころか、つけすぎた香水のように

手に負えない。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/29 Wed.

phoem_34

なにも逃すまい。

神経を研ぎ澄ます。

音もなくすり抜けていくもの。

分からないということもわからず

やがて睡魔が何もかも覆いかくしてしまう。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/28 Tue.

phoem_33

渡りのものたちよ。

なぜ行き先がわかるのだ。

待つものがいるとも限らないのに。

くりかえされる膨大な努力。

いったいなにを伝えにいくのか。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/27 Mon.

phoem_32

花園の中の孤独。

そこにいるあなたに届かない。

花弁の甘い匂いに

迷い込んだものたちよ。

仲立ちをしておくれ。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/24 Fri.

phoem_31

怒ったきみ。

目の前にいるのに

熱すぎて触れない。

トングでつまむ

力加減はいかばかりか。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/23 Thu.

phoem_30

無防備なうしろ姿。

風にのって匂いの粒子やってくる。

交叉しないまなざし。

存在しない存在のわたし。

胸騒ぎが平行移動する。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/17 Fri.

phoem_29

気づかれないようにそっと。

気配を殺してみつめている。

そこからみえない粒子がふりそそぐ。

ときに見上げてほしいとでも言うように。

人はなにげなく顔をあげる。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/16 Thu.

phoem_28

前向きでうつむき加減だったり。

華やかでひそやかだったり。

右を見ているようで左に関心があったり。

波のようにうごめいている。

どれも嘘ではないが、すべてでもない。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi

2013/05/15 Wed.

phoem_27

若葉の勢い。

緑濃きものたちはその場を譲る。

若さはうつくしさ。

世の中心で得意げな鮮やかさ。

昨日の己より色を増していることも気づかずに。

text : TAKAYAMA Nobuo
photo : TOMOOKA Takashi